WordPress Studio には、ローカルでの WordPress 開発をさらに強力かつ柔軟にする新機能が続々と登場しています。そして、WordPress Studio バージョン1.3.9では、新たにカスタムドメインと HTTPS(SSL)のサポートが実装されました。
「WordPress Studio」とは、WordPress.com 公式の無料・オープンソースのローカル開発環境です。WordPress サイトの構築・拡張のために設計された、軽量で高機能なツールです。シンプルなワークフローを実現し、効率的な開発をサポートします。
なぜカスタムドメインとHTTPSが重要なのか
WordPress サイトを開発する際は、本番環境にできるだけ近い環境をローカルで再現することが理想です。多くの WordPress プラグインやテーマは、特定のドメイン名や HTTPS 接続を前提として動作する設計となっています。
これまで WorddPress Studio では、ローカルサイトへのアクセスにlocalhostとポート番号を使用していました。そのため、一部のテストや検証が制限されるケースがありました。
今回のカスタムドメインと HTTPS サポートにより、以下のようなことが可能になります:
- ローカルの WordPress Studio サイトにカスタムドメイン(例: my-blissful-website.wp.local)を割り当て可能
- ドメイン名が必要な機能のテストが可能に
- SSL/HTTPS 環境下での開発に対応
- 本番環境により近い開発環境をローカルで再現
機能の使い方
WordPress Studio では、ほとんどの設定を自動で処理するため、導入は非常にスムーズです。
WordPress Studio でこれらの機能を利用するには:
- 「設定」タブ内の「サイト編集」ボタンをクリックし、新規サイトの作成または既存サイトの編集
- モーダルに表示される「詳細設定」を有効化(新規サイト作成時のみ)
- 「カスタムドメインを使用」を有効化
.localTLD(例: my-blissful-website.wp.local)を使用してドメイン名を設定- 任意で「HTTPS 有効化」にチェックを入れる(安全な接続を利用する場合)

- 「サイトを追加」または「保存」をクリック(新規作成か既存サイト編集かに応じてボタンが変わります)。
- ホストファイルの変更を許可する。WordPress Studio からの許可要求を承認することで、必要なシステム設定を自動で行います。
- HTTPS 接続に必要なルート認証局が自動生成・インストールされます。ただし、macOSではブラウザ警告を回避するため手動でのインストールが必要です。詳細はドキュメントをご確認ください。
- カスタムドメインでサイトにアクセス
WordPress Studio の今後について
WordPress.com では、ユーザーの皆さまからのフィードバックを受けながら、WordPress Studio をWordPress 開発に最適なローカル環境に進化させ続けています。今回のカスタムドメインと HTTPS の導入も、その一環です。
今後も皆さまのご意見をお待ちしています。ご提案・ご要望は、GitHubでの問題報告にお寄せください。
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